とあるバハイ教徒の日記:第二支部

神の存在証明と地球温暖化防止

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経済学者の多くはパリ協定の2℃目標を達成困難と考えている

パリ協定は、2015年12月に採択された、地球温暖化防止を目的とした国際的枠組みである。

地球温暖化防止を目的とした国際的枠組みには過去には京都議定書(1997年に採択)があったが、京都議定書が主に先進国を中心とした枠組みであったのに対し、パリ協定は世界の196カ国・地域を対象国とした枠組みであることが大きく異なる。

パリ協定においては、産業革命前からの気温上昇を2℃未満に抑えることをめざし、「1.5℃未満」も努力目標とする数値目標が盛り込まれている。

ただし、京都議定書が国別のCO2削減義務を設定していたのに対し、パリ協定では削減目標は各国が目標値を自ら決定出来るようになっている。

ここでパリ協定には疑問が生じる。それは、各国が目標値を自ら決定するのでは、気温上昇を2℃未満に抑えることが出来るのかということである。

現在、世界の各国で最大の内政的な課題となっているのは、経済発展の問題である。CO2削減は主流派の経済学(新古典派の経済成長理論)で考える限り、経済発展を損ねる結果となる。

主流派の経済学でCO2削減が経済成長を損ねない条件は、CO2が発生しないエネルギーを用いることのみである(あるいは放出されたCO2を回収・貯蔵することや植林でCO2を固定すること。もちろんそれには費用もかかるが)。

このため、温暖化防止にはある程度、経済成長を犠牲にすることは避けられないと考えられている。温暖化防止が新産業を造り出し逆に経済成長を促進するという意見もあるが、それは少数派である。

そこで持ち出された考え方が、CO2を発生しない新エネルギーが発達するまでの間は経済的に無難なCO2削減を行い、新エネルギーが成熟してから大々的な削減(最終的にはCO2無排出あるいはマイナス排出)を行うという考え方である。ただし、グリーンランドの氷河が溶けたりすると海水面上昇が起こるので、新エネルギーが発達するまでの間もある程度の削減はすることが前提である。

この考え方は「オーバーシュートシナリオ」と呼ばれる。これは既に http://yujimiyako.blog.fc2.com/blog-entry-7.html で紹介したが、もう一度掲載する。

(以下、引用 http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=4337

地球温暖化による温度上昇を2℃以内に収めるためには大気中のCO2濃度を450ppm以下に留める必要がある。しかしながら、既に430ppm程度まで達している現実を踏まえ、一時的に450ppmを超えるが早急に、450ppm以下に落ち着かせるというシナリオである。一時的に450ppmを超えても100年程度の間の累積排出量が450ppm以下の場合と同様であれば、環境影響は450ppm以下に抑えた場合と同様となるという考え方に基づく。
 当面は、経済的に無難な削減策により、濃度は550ppmまで一時的にオーバーシュートするが、将来の大胆な温室効果ガス削減技術により、450ppm以下まで減らすというもので、いずれにしても大気中に一度放出されたCO2を回収し、大気中濃度を将来下げるというもの。多くのオーバーシュートシナリオでは、バイオマスCCSや広範な植林を想定しているが、実現可能性は低いとの指摘もある。(2015年7月作成)

(引用終わり)

上記の引用文ではオーバーシュートシナリオでも温度上昇2℃以内と同様になると書かれているが、実際に検討されているオーバーシュートシナリオ(例えば、http://www.cger.nies.go.jp/cgernews/201312/277004.html )では2.2℃くらいに上昇する期間が相当期間(2100年~2150年あたりまで)ある。

経済学者はGDP上昇を前提とした世界観を持っているから、パリ協定は一種の努力目標と考える傾向が強い。また、経済学者は国益の追求には熱心だが全体としての「地球益」の追求にはあまり熱心ではない。このため、経済学者の地球環境政策はどうしても消極的になりがちである。

したがって、パリ協定の2℃シナリオではなく、オーバーシュートシナリオが経済学者と自然科学者の間のぎりぎりの妥協点になるのである。但し、http://yujimiyako.blog.fc2.com/blog-entry-3.html に書いた通り、今後20–30年以内に大幅なCO2をしなければ、地球生態系は壊滅的な打撃を被る可能性が高いという見解も重視する必要があり、オーバーシュートシナリオでも本当に地球が壊滅的な打撃を受けないかどうかは、更なる研究が必要になるだろう。

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