とあるバハイ教徒の日記:第二支部

神の存在証明と地球温暖化防止

体外離脱の科学

「体外離脱」と呼ばれる現象がある。

これは自分が自分の肉体から抜け出す感覚の体験である。ちなみに、僕自身はこれを体験した事はない(類似現象とされる「明晰夢」の方は何度も体験しているが)。

この体外離脱現象については、大まかには2種類の説が出されている。ひとつは脳内現象説、もうひとつは魂が実際に肉体を抜け出たとする説である。

脳内現象説として強い根拠を与えた実験は、2002年に英科学誌「ネイチャー」に掲載されたもので、それによると脳の「右角回」という部分を電気刺激すると体外離脱体験に似た現象が起きるという事である。その実験によると、角回を刺激された被験者が、自分の背後に存在する幻影を感じたということである。また、別の同種の実験では、被験者が天井にいるような感覚を味わったとのことである。これら実験が示すことは、身体が実際に存在する位置と意識が知覚している身体の位置との不一致を角回への刺激が作り出すという事である。

ただ、この脳内現象説に立つ場合、体外離脱した意識が「外から自分を見ている」という現象を説明出来ないことが弱点になる(目が無いのにどうして見えるのか)。また、http://yujimiyako.blog.fc2.com/blog-entry-6.html で紹介したパム・レイノルズのケースのように脳波がフラットの(脳が活動していない)状態でどうやって意識がある状態を保っているのかも説明出来ない。

この体外離脱現象は、ジョン・カニンガム・リリーという人が精力的に研究したようだ。彼は「アイソレーション・タンク」と薬物(LSD等)を用いて自分を被験者にして体外離脱の実験をし、自分で行ってみたいと思うと、どのような空間にでも行けることを発見した。そして「創造しうるありとあらゆるものは存在する」と考えた。宇宙は無限の多様性を持っており、人間はその無限の多様性に同調する能力を持っているというのがリリーの行きついた考え方である。しかし、その意識が脳によって作り出されたものか、それとも脳の外にある何か(宇宙意識等)であるかという問いには解答を見いだせないままに終わってしまった(なお、彼は生涯、自分の研究結果自体を疑い続けていたようである)。

体外離脱を論じるにあたって問題となるのが、「この世はすべて物質で成り立っているのか」という点である。現在の主流な説は「すべては物質である」という説であるが、これに対抗して「世界の基本要素は物質ではなく意識そのものだ」という説もある(非主流ではあるが)。そして、この意識が世界を作り出しているという世界観を取る方が体外離脱や臨死体験をうまく説明出来るのである。

最近になり、更に進んだ「この世界はバーチャル・リアリティーである」という仮説が唱えられ始めた。例えば、哲学者ニック・ボストロムは、人類が生活しているこの世界は、すべてシミュレーテッドリアリティであるとする仮説を唱えた。彼の主張は次の3点にまとめられる (1) 何らかの文明により、人工意識を備えた個体群を含むコンピュータシミュレーションが構築される可能性がある。 (2) そのような文明は、そのようなシミュレーションを(娯楽、研究、その他の目的で)多数、例えば数十億個実行することもあるだろう。 (3) シミュレーション内のシミュレートされた個体は、彼らがシミュレーションの中にいると気づかないだろう。彼らは単に彼らが「実世界」であると思っている世界で日常生活を送っている。また、起業家のイーロン・マスクは2016年に「我々の住む世界がバーチャル・リアリティーでない可能性は100万分の1に過ぎない」と述べた。

「この世界はバーチャル・リアリティーである」という説については、https://www.youtube.com/watch?v=nv7WQqJLru0 に分かりやすく説明されている(ただ、このYoutube動画で解説されている量子論はミクロな現象では証明されているが、それが宇宙的なマクロなスケールにまで当てはめられるのか、という疑問は拭い切れない)。

確かに、「世界の基本要素は意識そのものだ」「この世界はバーチャル・リアリティーである」と考えると、体外離脱は説明出来るのかも知れない。ただ、このレベルの話になると通常の科学的命題の検証では不可能ではないか?という疑問もつきまとう。

このあたりが僕の頭で考えられる限界である。なお、僕はまだ「世界の基本要素は意識そのものだ」「この世界はバーチャル・リアリティーである」をリアリティを持って感じ取ることは出来ない。

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