とあるバハイ教徒の日記:第二支部

神の存在証明と地球温暖化防止

明日、トリウムは溶融塩炉の勉強会があります

これまで度々取り上げて来た「トリウムは溶融塩炉」ですが、明日(平成29年6月21日)に(株)トリウムテックソリューションが企画する勉強会があります。

以下は http://www.ttsinc.jp/docs/molten-salt-reactor-lecture2-170621.pdf にある宣伝文です。

(以下、転載)
次世代のエネルギー源を担う
モルテン・ソルト・リアクター
勉強会へのお誘い
~使用済み核燃料の処理ができる溶融塩炉~

世界のエネルギー政策に行き詰まりをもたらす使用済み核燃料を処理し解決できるテクノロジーは溶融塩炉です。

1965年に米国オークリッジ国立研究所で実験炉 MSRE が建設され、2年間の連続無事故運転に成功した実績をもち、原子炉の基本技術は確立されています。

2016年には米国エネルギー省が、電力会社サザンカンパ ニー 等の要請に応え、ビルゲイツ設立のテラパワー社・電力研究所・バンダービルド大学・オークリツジ國立研究所の産学官共同の溶融塩炉プロジェクトに開発費支援を決めたことを契機に、世界的に使用済み核燃料処理を目指した溶融塩炉開発の動きが起こっています。

世界の流れに取り残されないよう、みなさんとご一緒に溶融塩炉について理解を深めたいと思いますので、勉強会へのご参加の程よろしくお願い致します。



[日 時] 平成29年6月21日(水曜日)

[時 間] 16時00分受付開始、講演会17時〜19時

[場 所] 衆議院第一議員会館 B1F大会議室

[講 演]
 ① 溶融塩炉がもたらす技術革新と至近の世界動向 木下幹康(ITMSF)
 ② 溶融塩による使用済み燃料処理の技術課題 寺井隆幸(東大)

[会費・定員]資料代として1,000円(当日)・定員130名

[勉強会事務局]〒 195-0071 東京都町田市金井町 2056-47
   TEL 042-736-6960 FAX 042-736-6963
   株式会社トリウム テック ソリュ-ション 取締役会長 金子和夫

<呼びかけ人>
有馬朗人 武蔵学園学園長・理学博士、 松井一秋 エネ総工研 研究顧問
木下幹康 ITMSF 理事長(代表呼びかけ人)

<設立発起人> (以下の発起人リストはまだ暫定です)
武蔵学園学園長理学博士・有馬 朗人、 福井大学教授・有田 裕二、 京都大学名誉教授・伊藤 靖彦、 東京大学名誉教授・石野 栞、 東京工業大学教授・高橋 実、 東京大学名誉教授・山脇 道夫、 エネ総工研研究顧問・松井 一秋、 同志社大学教授・後藤 琢也、京都大学教授・宇根崎 博信、 東京工業大学名誉教授・吉田 正、 京都大学名誉教授・代谷誠治、 核融合科学研究所名誉教授・相良明男、 核融合科学研究所特任准教授・渡邉崇、福井大学名誉教授・島津洋一郎、 原子力損害賠償廃炉等支援機構理事長・山名元、 高エネルギー加速器研究機構教授・古川和朗、 東京工業大学名誉教授・藤井靖彦、 近畿大学教授・野上雅伸、 長岡技術科学大学教授・鈴木達也、 東京大学工学博士・木下幹康、 株式会社 TTS 技術統括・千葉文浩、 株式会社 TTS 代表取締役・古川 雅章、 株式会社 TTS取締役会長・金子 和夫 他

<国会議員世話人>
額賀福志郎、森 英介、山本 拓、原田義昭、三原朝彦、三ツ矢憲生、片山さつき 他
(順不同)

<企 業>
経団連、電気事業連合会、日立製作所、東芝、三菱電気、富士電機、関電工東京、トーエネック、東京エネシス、中電工、きんでん、ThorCon, US Inc.(USA)、 Terrestrial Energy Inc.(CANADA)、MOLTEX(UK)他

<省 庁>
経済産業省、文部科学省、内閣府 他

(転載終了)

省庁に内閣府や文部科学省が関わっているのが本当だとすると、日本国もトリウム溶融塩炉の導入を真剣に検討し出したと考えて良いでしょう。ただ、上がっている設立発起人や国会議員世話人、企業は単なる「サクラ」かも知れない、ということも疑って置いた方が良いかも知れません。

なぜかというと、1985年に故・古川和男氏が発表したFUJIは徹底的に冷遇されて来た過去があるからです。その代わりに極端に大きな予算が高速増殖炉の開発に注がれて来ました(なお、古川和男氏は高速増殖炉がプルトニウムを濃縮するという理由で批判的でした)。

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CO2発生を1/10に抑える化石燃料の利用法について

http://yujimiyako.blog.fc2.com/blog-entry-69.html においては、エネルギー保存則があるにも関わらずエネルギー消費が起こってしまう理由を書いた。

その理由とは、燃焼の場合、化学エネルギーという質の高いエネルギーから熱エネルギーという質の低いエネルギーに変わったから「エネルギー消費」という概念が生じると説明した。そこで起こっていることは、エクセルギー(有効に仕事に変換できる部分)の損失である。

したがって、エクセルギー損失を出来るだけ低減する必要がある。エクセルギー・パワー・システムズ社https://www.ut-ec.co.jp/portfolio/exergy はこれを実現させるために設立された。

日本のエネルギーフローを見ると、エネルギーうち有効に使われているのは34%程度に過ぎず、残りの2/3は無駄に捨てられている。

燃料(化学エネルギー)はエクセルギー率が0.9~1.0と高く、これをエクセルギー率が低い熱エネルギーに変換する過程でエクセルギー損失が発生する。

本日はまず、堤敦司氏の提言する、物質生産におけるエクセルギー低減について述べる。

すべての化学プロセスは、吸熱反応と発熱反応の組み合わせである。

工業プロセスは通常、吸熱反応では、加熱炉など燃料を燃焼させることにより原料を加熱している。しかし、我々が気付かねばならないことは、本来ならば数千度以上の熱が取り出せる燃料をたかだか数百度の反応熱を供給するためにただ燃焼させている、ということである。

他方、発熱反応においては、装置コストと安全性を考えて出来る限り低温で行われてきた。多くの人はプロセスの低温化が省エネルギーであると考えているが、それは全くの誤りであり、発熱反応はできる限り高温で行い、発生した熱エネルギーを有効利用するのが正しい考えである。

本来、より高温の熱エネルギーが得られるものを低温でとり出すことにより大きなエクセルギー損失が発生するのである。

したがって、発熱反応は出来る限り高温で行い、取り出した熱を吸熱反応に供給し反応を進行させることによってエクセルギー損失を大幅に低減することが出来る。

工業プロセスには以上の考えを適用する事で大幅なエネルギー効率改善が可能になると考えられる。

次にエネルギー変換(発電)であるが、堤敦司氏はエネルギー再生による高効率発電を提言している。

堤敦司氏の提言する発電は、化石燃料による発電であるが、燃焼過程において低レベルの排熱をプロセスの上流へと循環させ、高エクセルギー率のエネルギーと混合し、これで発電する方法である。

このようなエネルギー再生の具体的方法は、以下のようなものがある。

(1)熱化学再生
 排熱を吸熱反応により化学エクセルギーに変換してリサイクルする

(2)熱再生
 排熱を熱交換して空気あるいは燃料の余熱に利用する。再生器付きタービンとしてすでに実用化がされている。

(3)スチーム再生あるいはCO2再生
 スチームおよびCO2は燃焼生成物であり、これを循環させることによって平衡をずらし燃焼におけるエクセルギー損失を低下させる

以上で説明したように、化石燃料による発電は、エネルギー再生によって、エクセルギー損失を大幅に低減することが出来る、と堤敦司氏は主張している。

こうした方法を採用することにより、CO2排出は1/10に減る、と考えられる。

なお、今回は文章で表現しているが、図にした方が分かりやすいかも知れないので、今後は図を示して解説することも検討したい。

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エネルギー消費を1/10にする技術の概要

http://yujimiyako.blog.fc2.com/blog-entry-11.html の日記において、僕は「エネルギー消費を1/10にする技術」を紹介した。

その後、この技術がどういう理論に基づくものか、色々資料を読んできたのだが、今に至るまでその理論的基礎は完全には分かっていない。

そこで、本日はメモとしてこの技術が概ねどういうものかを書くことにする。

まず、この世には「エネルギー保存則」というものがある。これの意味するところは、エネルギーは使っても使っても絶対に減らないことを意味する。

他方、「エネルギー消費」という概念がある。これはエネルギーは使えばその分減るということを意味する。

上記の2つの概念(「エネルギー保存則」と「エネルギー消費」)は矛盾するように見える。

なぜ矛盾するかは、例えば発電の場合通常、化学エネルギーを燃焼させて熱エネルギーに変換して仕事を取り出しているが、その過程でエクセルギー(有効に仕事に変換できる部分)が低くなるからである。

つまり、燃焼の前後でエネルギーは保存されているが、化学エネルギーという質の高いエネルギーから熱エネルギーという質の低いエネルギーに変わったから「エネルギー消費」という概念が生じるのである。

そこで東京大学の堤敦司氏は「超燃焼技術」というエネルギー利用法を提案している。「燃焼」というエクセルギー損失の大きな過程を避ける、あるいは燃焼させてもエクセルギー損失が出来るだけ起こらない技術を用いることにより、エネルギーを有効利用しようというのである。

http://www.energy.iis.u-tokyo.ac.jp/tsutsumi/20100510.pdf に具体的な超燃焼技術の分類がある。

それによると、超燃焼技術大まかに「燃料を消費せずに熱を得る方法」「燃料を用いつつもエクセルギー損失を低減する方法」の2種類に分けられる。

まず、「燃料を消費せずに熱を得る方法」であるが、それには(1) 余剰熱源、未利用熱の利用 (2) 自己熱を再生し利用 (3) 発熱反応の反応熱を利用 がある。

(1) 「余剰熱源、未利用熱の利用」 は具体的にはヒートポンプ、(2) 「自己熱を再生し利用」には自己熱再生、(3) 発熱反応の反応熱を利用にはコプロダクションがある。

次に「燃料を用いつつもエクセルギー損失を低減する方法」には I) 燃焼によらない熱エネルギーへの変換 II) 燃焼におけるエクセルギー損失を低減する方法 がある。これらは、具体的にはI-1) 反応の自由エネルギー変化分を仕事として取り出す I-2) 燃料からよりエクセルギー率の高い化学品を合成 II-1) 反応場の濃度を制御 II-2) 排熱を回収し余熱に利用 II-3) 反応分割により水素リッチガスにして燃焼 II-4) 反応分割によるサイクル反応の利用 がある。

堤敦司氏は東京大学卒業生と共同で「エクセルギー・パワー・システムズ株式会社」というベンチャー企業を立ち上げており、現時点では「ハイブリッド水素電池」と「次世代水素製造システム」を開発、製造している。

エクセルギー・パワー・システムズ社は、今後、燃焼を行わないエネルギー変換技術を開発することを主目的としている。

今後は、堤敦司氏とエクセルギー・パワー・システムズ社についての情報を収集し、分かりやすく解説して行きたい。

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ロッキード社の小型核融合炉計画はその後どうなったか

核融合は究極的なエネルギー源と考えられている。

もし、それが商業的なレベルで実用化されれば、地球温暖化問題もエネルギー問題も解決される可能性が高い。

しかし、従来、核融合炉の実用化は2050年あたりとされてきた。http://yujimiyako.blog.fc2.com/blog-entry-3.html で書いた通り、CO2削減は今後20~30年の対策が重要であるため、2050年の実用化では温暖化対策には間に合わない。

そこに驚くべき発表がなされたのである。2014年に米ロッキード社が10年以内にトラックに積み込める大きさの100メガワット級商用小型核融合炉を開発すると発表した。つまり、2024年には核融合炉が実用化するというのである。

このニュースは世界中で驚きを持って報道された。ロッキード社の当該サイトは http://www.lockheedmartin.com/us/products/compact-fusion.html にあるが、Facebookの「いいね!」が1万4千も付いている。

ただし、ロッキード社のこの発表に対しては、多くの科学者が懐疑的な意見を持っていた(例えば、http://www.businessinsider.com/scientists-bash-lockheed-on-nuclear-fusion-2014-10 )。

そして、ロッキード社はその後しばらく沈黙を保ってきたのである。

しかし2016年になり、ロッキード社は2014年に発表した炉とは異なるデザインの小型核融合炉を発表した。

その概要は http://fusion4freedom.us/pdfs/McGuireAPS.pdf に示されている。ここで示された炉は長さ18メートル、直径7メートル、重さ2000トンであり、2014年に発表された炉より約100倍大きくなっている(2014年発表の炉は長さ2メートル、直径1メートル、重さ20トンであった)。

元々、ロッキード社の核融合炉の長所は、小型化することにより開発のスピードを上げられるという点にあった。この点で100倍大きくなると開発スピードが遅くなる可能性がある。もし、ロッキード社の核融合炉が2040年くらいに実用化ということであれば、地球温暖化対策に間に合うとは言えなくなる(最低2030年からの実用化が必要)。

化石燃料への依存から脱出するには、自然エネルギーと何らかの新エネルギーが必要であり、新エネルギーの候補としてはトリウム溶融塩原子炉の方が核融合よりも実用化の時期が早いと考えられる。

ただ、民間レベルでの核融合炉開発が始まったこと自体は進歩であり、今後、世界中で民間企業がこうした新エネルギー開発に乗り出してくることを期待したい。

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三菱重工も原子力事業で危機に立っている

http://yujimiyako.blog.fc2.com/blog-entry-14.html において、東芝が原子力事業を巡って経営危機に陥っていることを書いた。

それと同様に目下、三菱重工も原子力事業を巡って危機に立っているようだ(但し、東芝のように会社全体が潰れかねない規模ではない)。

東芝は子会社である米ウェスチングハウス社のAP1000という新型原子炉の建設が上手く行かずに大赤字を出した、という分かりやすい話だったのだが、三菱重工の場合は話が少し複雑である。

三菱重工は仏アレバ社と合弁会社「ATMEA社」を設立し、「ATMEA 1」という新型原子炉の開発をして来た。

この新型原子炉ATMEA 1は炉心溶解対策に加え、大型航空機が衝突しても耐えられるように設計されており、さらに地震対策も施されている。

しかし、そのATMEA 1が売れないのである。

まず、ほぼ受注にまで至っていたベトナムの原発建設計画が白紙撤回された。

他に、トルコにも売り込もうとしていたのだが、そちらも採算難ということでATMEA 1は目下、受注ゼロなのである。

それだけならばまだ傷は浅いのだが、三菱重工は経営難に陥っているアレバ社の救済に巨額の出資をしているのである。

福島原発事故は世界の原子力業界に大きな影響を与えてしまい、フランスでもアレバ社が経営難になったのだが、日本政府とフランス政府の原子力分野における協力に関するハイレベル対話が行われた。

そのハイレベル対話の結果を受け、三菱重工はアレバグループが設立する新会社「NewCo」に約2億5,000万ユーロ出資することで大枠合意した(2017年3月)。

さらに、4月になると、新たに設立するアレバの原子炉子会社「アレバNP」に三菱重工が約400億円を出資すると報じられた。

ということで、三菱重工は総額700億円をアレバに出資したことになる。

日経新聞は「三菱重工、仏アレバに苦渋の出資 原子力から引くに引けず」というタイトルの記事でこの出資を「先の見えない原子力事業への投資としては異例ともいえる規模だ」と書いた。そして、「社内の根強い懸念の声を振り切り、三菱重がこれにほぼ満額回答で応えたのは『20年、30年後にもう一度、原子力ルネサンスが来る』(関係者)可能性に賭けるから」と結論している。

さて、この三菱重工の賭けは当たるのだろうか?僕の予想では20年、30年後に来る原子力ルネサンスは、超高温ガス炉やトリウム溶融塩原子炉に移行していると考えるのだが、どうだろうか?

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